抗がん剤治療とウィッグと発毛と
抗がん剤治療に伴い脱毛をする、と言うのはなんとなくご存知の方も多いかもしれません。
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抗がん剤治療により、毛母細胞:毛根の毛穴の奥など細胞の分裂が活発な部位に強く影響を及ぼすため、毛の成長が止まって脱毛が起こると言われています。
それにあわせてウィッグを作成される方も多くいらっしゃっいます。
どのようなタイミングでどのように脱毛、発毛が起こり、そしてどの次期何があった方が良いのか解説していきます。
Table of Contents
抗がん剤治療~脱毛~発毛まで
抗がん剤投与開始
初回の抗がん剤投与開始からおおよそ2~3週間で毛髪に変化、脱毛が始まります。
抜け始めるとゴッソリ抜け、多くの体毛が抜けます。
投薬開始から2週間
脱毛が起こる前に髪を短めにしておくことをオススメします。
抜けたときに長い髪の束だと精神的なショックが大きくなるからです。
抜けた毛を掃除するためのコロコロなどを用意したりも案内されることもあります。
ウィッグを作成するのであれば、抜け始めるタイミングから逆算して2ヶ月前くらいに、自分らしいヘアスタイルの時・まだ治療前で自由にヘアスタイルを楽しんでいる時に作成することをオススメします。
多くの方が、脱毛が進行してから危機感から急遽作成を決意したりするものですが、スキンヘッドのようになり、ショックを受けている状態ではあまり良いウィッグのチョイスをするイメージが湧きにくくなっている事があります。
抜けてしまったらコレを被る、と決めておいたほうが気がラクであったり、自分らしい似合う髪形を準備しやすいように思います。
抜け毛を気にしたり、見た目が大きく変わることから、QOL:Quality of life クオリティ・オブ・ライフが大きく下がる時期ですので、早めの準備がオススメです。
1ヶ月程度で治療期間が終わる
どういった治療のプログラムか個人差はありますが、おおよそ1ヶ月で投与期間が終わることが多いでしょうか。
脱毛が終わり頭皮はつるつるになり、ウィッグを装着したり、ニット帽を目深に被って過ごされますね。
必要であればウィッグの微調整を施すなどをし、時が流れるのを待つことになります。
3~6ヶ月経過したとき
カオの皮膚と同じ色になっていた頭皮の色が、毛穴から毛先が顔を出し頭皮がグレーに変化し始めたら発毛復活のサインです。
抗がん剤治療では毛穴が死滅するわけでなく休止状態になるため、生え変わってまずは細い産毛から生えてくることが多いです。
6ヶ月辺りではやや硬めの毛が生え始めてくるイメージで、髪型として裾の長さ:3センチ~程度の髪の毛でアウトラインを作りやすくなり、フルウィッグでなくトップ用の部分ウィッグで事足りるようになり人もいます。
男性の場合には、全体的に髪が伸びてきたら、生え際1周の髪を刈り上げてトップの長さを揃えることでベリーショート的にスタイリングが整うようになるため、部分ウィッグも人によってはスキンヘッドの時期も受け入れられればフルウィッグもまったく必要ないケースもあります。
新しく生えてきた髪の毛が髪質が違ったり、毛量が少なくなったりと言った変化が起こることも、そこそこの確率であるように思います。
頭皮のたるみを防いだり、血流を良くするのに頭皮へのマッサージも有効だったりします。
たるみが起こると毛根の根元でうねりが出来、クセっ毛に変化したりします。硬さややわらかさ、色味なども色素に変化が起こり茶髪っぽくなることもあるので、新しい自分の髪と向き合う心の準備も必要かもしれません。
1年経過したとき
おおよそ抜けた髪から新しい髪へと生え変わりが始まり、髪の長さは6~センチ程度などになっているでしょうか。個人差はかなりあるので、もっと短く感じると言う方もいれば、10センチ程度で毛の密度も確保できていればヘアスタイルを作りやすくなっていると思います。
カラーやパーマなども医師の判断、又は医師の許可のもと美容師の判断で出きるようになります。
皮膚が敏感になっているケースでは薬剤でカブレなどを起こしやすくなっているケースもあり、自分じゃ見えにくい頭皮などを確認してもらってカラー・パーマの施術を受けたほうが安心です。
髪が生えそろっても理想の髪形を作っていくには長さが足りないことや、毛量が不足していることもあるので、増毛エクステやウィッグなどを平行して活用し、最終的なゴールを目指していくことになります。
治療が終われば髪は生えます
髪は女の命と言う言葉は決して大袈裟ではなく、女性の見た目、髪の美しさと言うのはQOL:Quality of life クオリティ・オブ・ライフ、豊かな生活の質に直結する大きな問題でもあります。
失われた髪、髪がない時期はウィッグで快適に過ごし、また新しい髪の毛が生えてくるのを待ちましょう。
抗がん剤は毛乳頭に対しては直接影響を及さない・毛穴を死滅させないと言われているので、毛はまた生えます。
抗がん剤治療が終われば、毛乳頭からの指令によって再び毛母細胞が分裂を開始して、一般的には治療終了後3~6か月で新しい髪が生えてくることがほとんどです。
生え方がまばらであったり、長さが揃わない、頭皮が透けて薄く見えるような時期は部分ウィッグを活用することをオススメします。
治療中に頭皮たるんでしまったりすることで毛穴が根元から曲がってしまい、クセ毛になって生えてくることもあります。
毛髪が生え揃い徐々にクセは直ってくるといわれていますが、そのままクセが残ってしまうこともあります。
クセの部分とストレートの部分とでバラつきが出ることもあるので、コテやアイロンでアレンジを楽しむのも一つです。
10センチ程度の長さの毛が生え揃い、髪型を成すようになったらウィッグは卒業でもいいかもしれません。
ただ、髪質・量が変わってしまうこともあり、薄毛が気になるようであれば、分け目をざっくりカバーするとかなら部分ウィッグ、前髪などであれば増毛エクステで毛量を増やして調整するなども可能です。
目指すヘアスタイルやお手入れ・ライフスタイルとのマッチングなど試行錯誤しながら2年程度は治療後の髪型の重点的なケアが必要かもしれません。
男性の場合は少し長さが出たらヘアスタイルとして成立させやすいので、あまりウィッグに頼らなくて済むケースが多いのですが、女性の場合ではセルフイメージとの乖離や、坊主頭になった時のショックの大きさなどもあるので、治療開始前の早い段階でのウィッグ作成をオススメしたいところですね。
医療用ウィッグは高価ですが、人毛の仕入れなどに懸案事項が多く、質やメンテナンスの面で難アリな物もあります。
現在は適正な価格で人口毛でも良質なウィッグが増えてきているので、いろいろ見て回るのも良いでしょう。